数年前に家の購入を検討しはじめ一昨年に新居に引っ越しました。
検討をはじめてから今に至るまで、家での生活みたいな漠然としたものからインテリアのあれこれみたいな細かいことまでの関心を高レベルで維持してます。
そんな折、マガジンハウス刊の”「無印良品の家」に会いに。”のモニターに当選したので、読後感を書いてみました。
無印良品大好きなのでちょっと偏りのある書き方なのはご容赦くださいね。
「無印良品の家」に暮らす人達を訪ねる
無印良品は暮らしのアイテムだけでなく、家も手がけています。
無印良品の家 | 長期優良住宅対応の注文住宅-木造のデザイン住宅を提案します
無印良品の中性的というか、余計なモノを削いだシンプルな印象が好きだったので無印良品の家も同様に気になっていました。
で、この本はデザイナーや編集者、建築家等々、その道の目利きの方々が「無印良品の家」に暮らす人達を訪ねて住まい方をインタビューしたものをまとめたものです。
この本で取り上げられているのは10のご家族の住まい方で、それぞれのお家の見出しは以下の通り。
- 二つの暮らしを楽しむ家
- 育つ家
- 季節を眺める家
- 大きな器の家
- 自由な家
- 健やかな家
- 光景の家
- 帰る家
- 身軽な家
- 桜の家
それぞれの価値観が馴染む家
この本を読んでまずはじめに感じたことは、無印良品の家は人が中心に存在しているということ。
でもこの言葉、ありきたりではあると思います。
実際、ハウスメーカーも同じようなことを謳っていたりします。無印の家と違うなぁと思ったのはお節介過ぎるというか主張がちょい強いと感じること。
過去、家を購入するにあたり色々なモデルハウス見学や説明を受けてきてたこともあったので、なおさらそう感じるのかもしれません。
そして、どの家のインタビューを読んでも、それぞれのご家族が大切にする価値観がしっかりと家に馴染んでいるのが分かります。
懐が深い家と言ったらいいのか、何色にもでも違和感なく染まる家と言ったらいいのか…
ここに登場するご家族は世間一般よりも強いこだわりを持っているようです。そういう人も納得できる家という感じがしました。
あれやこれやの家探しの末に行き着いたのが無印良品の家だった、というエピソードもたくさん書かれています。インタビューと書かれているけどそんな堅苦しいイメージもありません。週末に友人を招き入れて談笑しているかのような穏やかな時間を見ることができます。
とにかく読んでみたらどのご家族の家にも遊びに行って、暮らしぶりを隅から隅まで観察したくなってしまいます。ホントに魅力的です◎
本書の最後で引用されていた建築家フランク・ロイド・ライトの「建築の本質は、壁と屋根にあるのではなく、その生活の営みにある」という言葉が印象深かかったです。
本を読み終えて、それがそのまま体現されたものが無印良品の家なんだろうな、と納得できました。
何が自分の暮らしにとって一番大事なのか
一昨年以上前に家の購入を検討をはじめたときからずっと中心に据えてきたことがありました。
「何が自分の暮らしにとって一番大事なのか」
我が家の場合、これから家で一番長い時間暮らす人達、妻と子どものことを中心に考えて、彼女らがいかに暮らしやすいかで選びました。
当時、最良の選択をしたと思ってはいるのですが、もちろん懐具合との兼ね合いもあり、暮らしやすさとか好みとかすべてが満額というわけではないし、時が経つにつれさらに良い条件の物件も出てくるでしょう。
でも、ブレずに持ち続けていた大切にしている価値観にフィットしていると思って選んだ家なので満足度は高いです。変な主張も少なめでシンプルですし◎
冒頭に挙げたこの本の見出し一覧は、まさにそれぞれのご家族で一番大事にしていることは何かを端的に言い表したものなんでしょうね。
さいごに
ここ最近、妻が二人目の出産のために子どもと里帰りをしていることもあって、プライベートの時間はほぼ一人です。
新居に引っ越してきて間もなく2年。
この本を読んで、今も変わらず大切にしている価値観をさらに洗練させるための時間も割いて、家族が帰ってきたときにさらに暮らしやすくなる環境を仕込んでいきたいという思いを強くしました。
posted with ヨメレバ
原 研哉 マガジンハウス 2013–02–14